電通に強制捜査、書類送検へ。今後どうなる?

 

厚生労働省や東京労働局の過重労働撲滅特別対策班などは11月7日、労働基準法違反の疑いで電通の強制捜査を行った。

 

違法な時間外労働などが確認されれば是正勧告を行ったうえで送検を検討する。

 

女性新入社員が過労により自殺した事件において、1ヵ月あたりの時間外労働が36協定で定められた70時間を超えていたことや労働時間の書き換えが行われていたことを弁護人が明らかにしていた。

 

今回の調査により労働局が改めてこの事実を確認すれば労働基準法違反により是正勧告が行われることは確実とみられる。

 

ただし、是正勧告とはあくまで行政指導であり法的拘束力はない。

 

一般的な労働基準監督署の調査では、36協定の上限を超える長時間労働の事実が認められた場合でも、是正勧告に従い労務管理の改善が認められば労働局が罰則等の刑事責任を問う手続きをとらないことがある。

 

なお、労働局には罰金や懲役などの罰則を決める権限はなく、労働局は罰則を適用するか否かを検察に判断を仰ぐための送検(※)手続きを担う。

(※正しくは「送致」。検察へ送致することから一般的に送検と呼ばれる。)

 

過去に是正勧告を受けていたことや、違法な長時間労働の存在が確実にあると見込んでの強制捜査とみられ、電通が書類送検されることは可能性は極めて高い。

 

労働局が電通を送検した場合、冒頭の図のように事件受理されて捜査が開始される。